花粉症治療 薬による対症療法

花粉症は現在、根本的には完治が難しい病気だと言われています。そのため、主な治療法としては、内服薬を飲む、点眼薬や点鼻薬を使用する、レーザー治療などを施す、等の対症療法が一般的に行われています。

花粉症の治療は、薬物療法が第一に行われます。現在では薬の種類も多く、症状に応じてより効果の高く、副作用も少ない薬を処方してもらうことが可能になりました。

花粉症の症状は、その年の花粉の飛散の状況や花粉症患者の体調や環境などにより、症状の出方も変わります。重症の場合は強い薬を用いての治療が必要となる場合もありますが、花粉の飛散が開始する前に治療を開始することで、花粉症の次期を楽に乗り切ることができる場合が多いようです。また、花粉が飛び始めた後でも、早めの段階でしっかりとした治療を受けることで、症状が進むのを食い止めることが出来ます。

毎年、花粉症に悩まされている人は、治療の効果が現れはじめるまでの時間を考えて、花粉飛散時期の2〜3週間前になったら、治療を開始したいものです。

花粉症シーズンを迎えて初めて発症した場合でも、すぐに検査を受け、花粉症と判明した時点で治療を始めることが出来れば、鼻粘膜の炎症があまり進んでいない段階での初期治療がその後の炎症の重症化を防いでくれます。

また、花粉症の症状の原因となるスギ花粉などのアレルゲンをできるだけ除去し、生活環境を整えるなどのセルフコントロールも、重要な治療法の一つであると言えます。

 

花粉症治療 減感作療法の現状

従来完治が難しいとされてきた花粉症ですが、ここにきて免疫療法の研究が進み、根治治療の可能性が広がっています。

これまで花粉症の根治治療として行われてきた減感作療法は、花粉症の完治が期待される療法です。

しかし、治療に2〜3年という長い期間がかかること、その間、何度も通院し、皮下注射という痛みを伴う治療を受け続けなければならないことなどのわずらわしさから、完治にいたる前に治療をあきらめてしまう患者さんも多く、また、減感作療法を受けられる病院自体も多くはないことから、なかなか一般的には広まってきませんでした。

減感作療法により、花粉症の症状が軽減した、無症状で花粉症シーズンを過ごすことができた、などの結果も出ており、減感作療法の効果の高さは実証されているのですが、欧米諸国に比べてまだまだ日本国内での実施率は低いのが現状です。

ただ、インターネットなどを利用して調べると、減感作療法を行っている病院を見つけることは難しくはありませんので、今後も花粉症とつきあっていくのは憂鬱だ、根気強く完全に治したい、という人にとっては、大変期待の持てる治療法と言えるでしょう。

 

花粉症治療 進む舌下減感作療法の臨床実験

減感作療法は、根気よく続けることさえ出来れば、花粉症にアレルギー反応を起こす体質自体を変えることができる治療法なので、受けてみたいと考える人も少なくないと思います。ただ、通院や皮下注射といった治療法に、二の足を踏んでしまう場合も多いことでしょう。

最近、臨床試験が進んでいるのが『舌下減感作療法』と言われる、注射によらない減感作療法です。

『舌下減感作療法』では、小さなパン片に花粉エキスを含ませたものを舌の下に2分間程置き、その後飲みこむだけという、極簡単な方法で治療が行われます。これまでの減感作療法に比べ、通院回数も通院頻度も少なく、自宅ででき、注射の痛みも伴わないため、『舌下減感作療法』が一般的な治療法として普及すれば、花粉症の根治も夢ではなくなるかもしれません。

『舌下減感作療法』の臨床試験は、国内の数か所の大学の付属病院などで実施されていますので、興味のある方は調べてみてはいかがでしょう。

 

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