花粉症予防は食生活から

花粉症予防のひとつの方法として、食生活の見直しがあげられます。

花粉症の予防も他の病気と同じで、まずは脂肪や動物性タンパク質の取り過ぎに注意し、野菜中心のバランスの取れた食事をとることが基本です。

野菜に含まれるビタミン類には、他の栄養素が働くのを助けたり、身体の生理作用を調整したりといった大切な働きがあります。

この力が身体の免疫力を高めてくれますので、花粉症を予防するだけでなく、アレルギー全般や風邪予防などにも野菜は欠かせない食材です。

反対に、インスタント食品やファストフードなどの、いわゆるジャンクフードには、食品添加物が多く使われています。これらの食品添加物がアレルギーの原因となっているという調査結果もありますので、花粉症の人や花粉症の発症前でもアレルギー体質を自覚している人は、できるだけこういった食品を取らないように気を配ることも大切ですね。

また、お酒が好きな人には辛いことかもしれませんが、お酒や香辛料などの刺激物は、鼻の粘膜の毛細血管を広げ、鼻づまりの症状をひどくします。花粉症でお悩みの人は、花粉症の季節が始まる前からお酒を控えめにした方がいいかもしれませんね。

花粉症は発症してからでは完治が難しいと言われていますので、普段から食生活の改善に心がけ、身体の免疫力を高めていくことが、何よりの花粉症予防策になると言えるかもしれません。

花粉症にヨーグルトの力

花粉症予防を食事の面から考える時に気になるのが、最近話題になっている、機能性食品の存在です。

花粉症予防に効果があると言われる食品を毎日の食卓に取り入れることで、少しでも花粉症の辛い症状が和らぐとしたら、試してみる価値はありますよね。

今、花粉症の悩みを軽減してくれると言われているのが、『乳酸菌』と『ポリフェノール』です。

花粉症の予防として、ヨーグルトや、ポリフェノール成分のお茶を花粉症シーズンが始まる前から取り入れているという人も増えている様子です。

乳酸菌はヨーグルトやチーズ、それに乳酸菌飲料と言われるものに入っていて、腸で働く「善玉菌」としてとしてお馴染みの成分ですよね。さらに、キムチや味噌などの発酵食品にも、乳酸菌は豊富に含まれています。

中でも注目したいのが、花粉症の症状を緩和してくれるとされる「L-92株」という乳酸菌です。すでに人工実験で乳酸菌「L-92株」を摂取することにより、花粉症患者の眼のかゆみや鼻の症状が軽くなったという結果が出て話題になりました。

この乳酸菌「L-92株」は、腸内の免疫細胞のバランスを整えることで、花粉症の不快な症状を抑えてくれると言われています。

早めの花粉症予防が症状を軽くしてくれます。

冬のうちから乳酸菌を積極的に取り入れるといいかもしれませんね。

ポリフェノールの予防効果

花粉症予防には、『ポリフェノール』も大変有効な成分です。

以前から甜茶を花粉症対策に取り入れている人も多いと思いますが、実はこの甜茶にも、甜茶ポリフェノールが含有されています。

花粉症予防にポリフェノールが効くとされるのは、花粉症の症状を引き起こす原因となっている炎症物質であるヒスタミンやロイコトリエンの分泌を抑制する働きが、ポリフェノールにあるからだそうです。

一般に、花粉症予防や花粉症の症状が出てからの対策に効果があるとされている、ポリフェノールの有効成分が含まれている食品やサプリメントにはどのようなものがあるのでしょう。

まず甜茶ですが、花粉症に有効なのはバラ科の甜茶だけです。バラ科の甜茶に含まれる特有の成分、GODポリフェノールが、花粉症の症状、鼻づまりや咳などを鎮めます。

最近、花粉症予防に効果があるとして話題になっているミニトマトの皮に含まれるというナリンゲニンカルコン、フキに含まれるフキノール酸、さらにはしその葉に含まれるロズマリン酸、お茶に含まれるカテキンもすべてポリフェノールの一種です。ミントにはミントポリフェノールが含有されています。

こうしてあらためて見てみると、花粉症予防にポリフェノールというのは、今や常識という感じさえしてきますね。

食品やお茶としてそのまま取り入れるのが難しいものは、サプリメントであれば手軽に摂ることができるというのもうれしいです。

粉ミルクで花粉症予防?

花粉症を予防するとか、花粉症の症状を緩和するなどと言われる食品が見つかるたびに試してみたくなるのは、花粉症に悩む私たちにとって共通の気持ちですよね。

赤ちゃん用の粉ミルクが花粉症に効果があると話題になっていますが、これは粉ミルクに含まれるヌクレオチドという核酸に、身体の成長を助け、免疫バランスを正常に保つ効果があるため、その成分が花粉症の症状を抑えるのでは、と言われています。

最近では花粉症の研究も進んで、新しい花粉症対策食品の開発も徐々に進められているようです。

農水省では「スギ花粉症緩和米」なるものを開発中だそうです。遺伝子組換え技術によって「減感作療法」をお米に応用しようという試みだそうですが、食べ続けることで花粉症の症状が軽くなるお米なら、実際に発売されたとしたら、試してみる人も多そうですね。

ビールの成分としておなじみのホップから、ポリフェノールの成分(ホップフラボノール)を抽出し、飲料として発売したのがサッポロビールです。

麦芽乳酸菌とホップフラボノールHF31という、いかにも花粉症予防に効き目のありそうな二つの成分が含まれた「アレルスムーズ」という飲料は、ヨーグルト風味の飲みやすいソフトドリンクだそうです。

いずれにしても自分の体質にあった早めの花粉症予防策で、辛い花粉症の季節を少しでも楽に乗り切りたいですね。

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